飲食店向けユニフォームECサイトがSDGsを考える。Vol.1
このコラムでは飲食店ユニフォームを手掛ける企業がSDGsを考えています。商品紹介とは程遠い内容ですが、購入前に読んで頂き、食をテーマに商売を行う仲間として、一緒にSDGsについて考えてみませんか?
目次
飲食店用ユニフォーム専門店の視点で考える衣料品の環境問題
飲食店用ユニフォーム専門店の視点で考える衣料品の環境問題
ユニフォームを商品として扱う私たちにとって、環境問題はいつも隣り合わせです。最近ではアパレル業界にも地球環境や人、社会に配慮した「サステナブルファッション」という考え方が広まり始めていますが、一般的にはまだ知られていない事実も多く、課題はまだまだ山積みです。
これらの課題を解決するには、企業の取り組みはもちろん、私たち一人ひとりが日々の生活で問題を意識することが大切。今一度、服にまつわる環境問題や労働問題について、衣料品に関わる企業の観点を交えて考えてみました。
衣料品の環境問題について、本当のところを少しでもお伝えしたいと思います。
日本では毎年51万トンの衣類がゴミに
日本では毎年51万トンの衣類がゴミに
着ることがなくなったコックコートやエプロン、あなたはどのように処分していますか?古着として販売したり、資源回収に出したり、寄付をしたり。方法はいろいろありますが、実は最も多い処分方法は、可燃ゴミや不燃ゴミとして廃棄すること。環境省によると、2020年に81.9万トンの衣類が国内に供給される一方で、51万トンがゴミとして廃棄されました。リサイクル等で再利用されたものは27.7万トンのみ。全体の3割程度しかありません。
環境省が消費者2000人を対象に行ったアンケートによると、リサイクルではなくゴミとして廃棄する理由は「手間や費用がかからないから」。確かに、リユースやリサイクルに出すより、ゴミにするほうが簡単ですね。ですが、大量の服が廃棄されることが大きな環境負荷につながっていることは否定できない事実です。
一着の服ですら、大きな環境負荷を与えている。
一着の服ですら、大きな環境負荷を与えている
廃棄だけでなく、服の製造工程でも環境に大きな負荷がかかっています。服の製造には、「原材料の栽培」「紡績(糸を作る)」「織布」「染色」「縫製」「輸送」といった工程があります。この工程で、大量の水が消費され、農薬や化学物質で汚染された水が排出され、膨大な量のCO2が排出されます。これを一着あたりで換算すると、約25.5キロのCO2と約2300リットルもの水が消費されていることになります。
環境省が調査したところ、日本で供給される服の製造工程で年間約9000万トンのCO2が排出されているそうです。日本では衣類の98%を輸入に頼っているので、こうした環境負荷を生産国に負わせていることになります。そう考えると、簡単に服を買ったり捨てたりすることにためらいを感じますね。あなたが購入してくれたコックコートもこの数字に含まれています。衣料品を販売する企業としても身の引き締まる思いです。
服が抱える大量廃棄問題
ハイブランド服が抱える大量廃棄問題
衣料品にまつわる環境問題には、我々企業にも大きな責任があります。その一つが、大量廃棄問題です。アパレルメーカーが洋服を作るときは、S、M、Lといくつかのサイズを作りますが、全てのサイズが売り切れになることは少なく、たいていどれかが残ってしまいます。1シーズンを超えると売れなくなるため、一般的な販売店では30%オフ、50%オフと売れるまで値下げをするのですが、ハイブランドの場合は、ブランドイメージを守るために値下げを行いません。すると売れなかった服は全て廃棄することに。。。膨大な量の服が廃棄されていることがニュースになり、批判を集めたブランドもありました。
また、最終的に廃棄される服にも製造コストがかかっているため、全ての服に価格を上乗せする形でコストを回収しています。だから、ハイブランドの服は一枚の価格がドンと上がってしまうのですね。そんな無駄の多いシステムが、今のファッション業界を支えています。
リサイクルに潜む、メーカーサイドのリアルな都合
リサイクルに潜む、メーカーサイドのリアルな都合
廃棄が大問題とは言え、リサイクルをするのも簡単ではありません。使ったコックコートを回収したり、たくさんの色があるエプロンなどを分別するにもコストがかかります。すると、リサイクルで新しい服を作ったとしても、コストがかかっている分商品の金額が高くなり、売れにくくなってしまうからです。そう考えると、一から化学繊維を量産したほうがかかる手間もコストもずっと抑えられれて利益を出しやすいのです。
特に服から服へのリサイクルをしようとすれば、綿や麻、ウールなどの自然由来の素材が使われている服はかなり困難です。というのも、染色工程でついた色を落として、もう一度糸の状態に戻す必要があるからです。化学繊維の服であれば、大きな一つの窯に入れて溶かし、再び糸を作ることができますが、自然由来のものではそうはいきません。最近ではリサイクルコットンの技術も少しずつ進歩してきてはいますが、現状ではコストがかかりすぎてしまい、商品もかなりの高額に。その商品が一般に流通して売れるかというと、中々難しいんじゃないかと考えてしまいます。
少しずつ広がりつつある服のリサイクル
少しずつ広がりつつある服のリサイクル
地球環境について根深い問題がありますが、それでもリサイクルへの取り組みは少しずつ広がっています。例えば、百貨店の高島屋は、ポリエステルの再生技術を有する「日本環境設計」と提携し、回収した古着を分解してポリエステルを再生。新たな衣料品を作って店頭で販売するというプロジェクト「Depart de Loop(デパート デ ループ)」をスタートさせています。また、アパレル大手の「アダストリア」も、在庫商品をリメイクして新たな魅力を加え、ブランド化して販売するアップサイクルに取り組んでいます。
このほかにも、店頭に古着の回収ボックスを設置し、リユースやリサイクルに回す動きもあります。企業の環境への取り組みも社会的責任として認識されているため、今後もこのような動きは広まっていくと期待されます。
企業として、消費者としての意識が環境を変えていく
企業として、消費者としての意識が環境を変えていく
2015年にはSDGsが国連で採択され、投資家も企業に厳しい目を向けるようになりました。この頃から「エシカルファッション」や「フェアトレード」、「サステナブルファッション」という言葉が注目を集め始めています。企業や消費者の意識も変わり、服が抱える環境問題や労働問題も解決に向けて少しずつですが前進しつつあると感じます。
私たちも、衣料品を扱う企業としてこうした問題を常に念頭に置くとともに、一個人として服の買い方や処分の仕方を考えなければならないと感じています。一企業、一個人がそれぞれ責任感をもって行動することで、より良い環境が形作られていくはずです。
飲食店の味方.comで取り組んでいる事。
飲食店の味方.comで取り組んでいる事。
「地球環境問題やSDGsなど、我々の会社規模で出来る事など何もない」そう考えていた時期がありました。大企業が取り組むべき案件で我々の様な中小零細企業が取り組むべき案件ではないと。。。
ある時、仲の良い社長が私に問いかけてきました。
「何の為にコックコートやエプロン売ってるの?」と
私は「自身の生活と会社で働いてくれている従業員さんの雇用の為です」と答えました。
「それじゃーコックコートやエプロンじゃなくてもいいじゃん。なぜコックコートなの?」と
私は「コックコートを購入してくれたお客さんが、この商品、品質もデザインもコストいいじゃん!と喜んで欲しいからです」と答えました。
「そうでしょ!お客さんに喜んで欲しい。言い換えれば世間に喜んで欲しいからでしょ!世間が喜ぶと言う事は、君の会社は世間から支持されている。と言う事。そう考えると世間から愛される会社にならないといけない。と言う事にならないか?」と
世間から愛される会社
よく解りませんでした、売り手よし、買い手良し、世間良し、これは解りますが、世間から愛される会社ってなんだろう?
解らなかったのが逆によかったのか、食と服をテーマに我々の会社が出来る事ってなんだろうと考えた末に、たどり着いた結果、以下の様な活動を行っています。